基礎調査でのAIの活用

あまりよく知らない業界について調査を行いたい場合、その業界の本を数冊読んでみるということが、コンサル業界では良く言われていました。実際、書籍で得られる情報も良いものですが、俯瞰的に概要や論点などをつかみたいときの初動としては時間がかかります。現在はインターネットで検索すれば情報がまとまっているサイトもあるので、本を読まずにネットでざっくり調べるということも行われます。

そんな中、ここ最近は普通にAIが使える時代になっており、驚くほど簡単にいろいろな基礎調査を行えるようになっています。

弊社ではスタートアップ支援の傍ら、レガシーな業界の問題点や改善策などを考えたり、経営支援することがあります。

そんな時、AIが非常に良いアシスタントとして考えを出してくれます。もちろん、内容がとんでもなく間違っていることもあるのですが、そのような考えに至った根拠や実際にどうなのかなどを頭に置いたうえで、実際のリサーチを行うことができるので、やみくもに何を調べだす必要がなくなります。

例えば、トラック業界について聞いてみると、こんな感じでAI(ChatGPT)が答えてくれるわけです。

完璧とはいいがたくても、特に中小トラック運送業の課題については、かなり的を射ています。これらの周辺を調べたり、これらのことを念頭に置いて書籍やネットを確認していくだけである程度整理がされやすい状態になります。例えば、人材育成についていえば、実際は若手の採用があまり進んでいないなどの問題があることがわかってきます。

AIが発達して優れてくれば、アバウトな知識を展開するだけのレベルのコンサルは不要になります。さすがに、個別具体的な特殊な事情に応じて考えをめぐらすというレベルまでAIが発達している状況ではないですが、プログラムのひな型を作ったり、プログラムのリファクタリング(プログラムの整理)も既にある程度できるレベルになっているため、DXに向けた生産性が大きく向上していることは間違いありません。