IT導入補助金2021はじまる

 IT導入補助金の受付が開始されています(一次締め切りは5月)。今年度のIT導入補助金は通常枠(A・B類型)に加えて制度が一部異なる低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C・D類型)があるのがポイントです。gBizプライムアカウントは必須です。常日頃からお伝えしておりますが、gBizプライムアカウントを取得していないと今後、支援金や補助金による資金調達は”できなくなる”流れになっていますので今回補助金を申し込まない方もgBizプライムアカウントは必ず取得しておきましょう(現在3週間待ちと言われています)。また、IT導入補助金については、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施する「SECURITY ACTION」に宣言(情報セキュリティ対策に取組むことを自己宣言する制度)をして登録する必要がある点が特徴です。

どんな補助金?

 中小企業等が自社の経営課題を解決するITツール(システム)を導入する際に、その資金の一部の補助を受けられるものです。2023 年から 2025 年までの 3 回と事業実施報告が必要です。大きく分けてA~Dの4つの類型(細かくするとC類型はC-1類型とC-2類型に分かれ5つ)がありそれぞれ要件と補助額基準が異なります(類型については別途説明)。また、ただツールを入れれば良いというものではなくIT導入支援事業者と一緒に計画を立てて申請を行う必要があります。

いくら補助されるのか

 申請する(できる)類型に応じて補助金額は以下の通りです。補助率の高いC・D類型がポイントです。

 A類型  補助率1/2以内(30 万円以上~150 万円未満)
 B類型  補助率1/2以内(150 万円以上~450 万円以下)
 C-1類型 補助率2/3以内(30 万円以上~300 万円未満)
 C-2類型 補助率2/3以内(300 万円以上~450 万円以下)
 D類型  補助率2/3以内(30 万円以上~150 万円以下)

各類型はどのように判断するのか

 細かな違い(プロセスに対する要件など)は実際に申請を考えるときに判断してもらうとしてここでは概要を記載します。
 A~D類型の大きな判定要件は、1.非対面化ツールであるか(コロナ対策か)、2.複数プロセス間の連携ツールか、3.クラウド対応ツールかの3点です。それと金額の多い少ないを決める重要な要件として賃上げ目標というのがあります。

1.非対面化ツール(コロナ対策)か
 非対面化ツールでない場合は、AorB類型での申請しかできません。他にプロセス数の要件もありますが、B類型での申請を行うには賃上げ目標が必須となります。非対面化ツールの場合には2の判定を行います。

2.複数プロセス間の連携ツールか
 非対面化ツールの場合には、率・額の大きいC・D類型で申請できる可能性があります。複数プロセス間で連携を行うツールの場合はC類型が確定します。C類型の中で、賃上げ目標を設定する場合には最も高額な補助を受けられるC-2類型の申請ができますが、目標未達の場合は補助金の返還が必要となるので注意が必要です。C-1類型での申請の場合は賃上げ目標は補助金審査の加点要素になりますが必須ではありません。
 複数プロセスでの連携を行わないツールの場合は、3の判定を行います(A or B or Dとなります)。

3.クラウド対応ツールか
 クラウド対応ツールである場合はD類型になります。D類型の場合、賃上げ目標は補助金審査の加点要素となります。クラウド対応ツールでない場合やクラウド対応ツール出ないものを含んでいる場合は(非対面化ツールであっても)残念ながらAorB類型での申請となります(1.に記載の条件と同じ)。

対象となるツール等

 対象となるツールはIT導入支援事業者により事務局に対して事前に登録されたITツールだけです。なので単に自分でツールを見つけて導入しようと思ってもIT導入支援事業者が登録していないと補助金が出ません(申請できません)。また、この補助金を受けるにはIT導入支援事業者と共同で申請する必要があるので、IT支援事業者とツールはワンセットとなります。また基本的には申請して交付が認められてから事業の実施となります(例外アリ)

 今後対象となるツールの検索ツールが導入される見込みとなっています(2021年4月9日現在)が、現状はIT導入支援事業者のpdfが公表されているのみです。
 この件も含めてIT導入補助金についてはFacebookページが更新されるようですのでFacebookアカウントをお持ちの方はフォローすることをお勧めします。

まとめ

・申請に関係なくgBizプライムアカウントは取得する
・IT導入補助金2021では、gBizアカウントと「SECURITY ACTION」宣言が必要
・補助金の類型に応じて最大450万円(補助率は最大2/3)まで補助金が受けられる
・IT導入支援事業者と共同で申請する(原則申請し決定後の導入となる)